愛の止めかた

 

愛を止めたい、ついでに時間も止めたい

思考は転がり続ける。

明日が、季節が、国民健康保険の支払い期限が、迫る・迫る・迫る。

今の私にとって春が来ることなんてどうでもよかった。

3月1日朝方5時58分、ヘッドフォンで耳を閉じて時間の経過から逃げる・逃げる・逃げる。

またしても眠れないのだ。

昔の恋人に、眠るでもなく一日中目を閉じたことある?って聞かれた

私は怖くて目を閉じられないと思うって言った。

生きることから逃げられないことに気が付いたのは学生の頃、五線譜に休符を書いた時に ああ、って一瞬でそれを理解した。

時間が全ての神様の頂点なんじゃないかなあって思う、どうだろう。

 

時間ってとっても素敵、でも残酷。私が知らないだけで面白い映画が沢山あること、読みたい本を生きている間に読み終わらないであろうこと、ママに言われた悲しい言葉、昔の恋人との苦いキス、見たくないものこそ見なくてはならないこと、その本質や退屈と孤独から、ブルーな気持ちを貪る癖が止められない。

実態の無い愛なんてものを追いかけては失望して追いかけては失望しての繰り返しで、もういい加減あくびが出そう、嘘、本当は折れるほど泣いてしまいたい。

 

誰か止めて、時間を 愛を止めて。